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田伝(でんでん)むしにお邪魔しました

4月12日(金)

 石巻市和渕で、ササニシキを無農薬栽培している木村さんのところにお邪魔しました。

 ササニシキはあっさりとした食味が人気の美味しいお米ですが、栽培が難しく、作り手が減っています。すでに「幻のコメ」と呼ばれることさえあるそうです。それを無農薬で作っているなんて、本当にすごい。一度じっくりお話を伺いたいと思っていたところ、ちょうど種まき作業があるということで、ネコの手ほどのお手伝いをさせていただきました。

 木村さんは、ご両親、奥さんと法人「田伝(でんでん)むし」を営み、米づくりを専業にしています。従業員の方も3人いらっしゃいます。

 まずは種もみを発芽させ、苗に育てます。
 ただ、花咲かじいさんのように手で撒くのではないのですよ~。木村さんの田んぼは11ha。苗の成長をそろえないと管理が難しくなるので、一気に作業する必要もあります。必要な苗は育苗箱にして千箱以上に上ります。

 そこで登場するのが種まきマシンです。

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 写真で形が分かりますか?

 最初に育苗箱に土を入れ、種をまいて、肥料を載せます。箱を流すコンベアがついていて、一度土と肥料、種もみをセットすると、1時間に100箱、200箱という単位で種まきが進みます。1時間に150箱としても、1分に2・5箱の速さ!さすがに人手ではこうはいきません。マシンは毎年このためだけに使うのだとか。

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 機械にセットする土は、一袋が1トン。リフトで釣り上げた状態で、少しずつ土が落ちるように設定します。この準備が割と大変^^;
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 ネコの手の作業は箱を入れこむだけ。単純な作業なのですが、箱と箱の隙間に土が入るとマシントラブルが起きて作業が止まってしまいます。「大事な仕事だから~^^」なんて言われると、緊張してよけいに力が入り、またもや局所的な筋肉痛に・・・。

 
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 一般的にはこの段階で農薬を使うことも多いため、機械には農薬をかける機能も標準装備されています。ただ、木村さんのところでは使いません。田んぼに除草剤も使わないので、夏は休みなく毎日朝から晩まで草むしりだそうです。 

 
 無農薬栽培を始めたのはご両親。27年前、自分たちで勉強を始め、独学や先輩に教えてもらいながら栽培方法を模索してきました。うまくいくかどうか分からないことを、信念持って続けられるってすごいなあ。おやつまでいただきながら話を聞かせていただき、感謝です。
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 そしてこれが少し前に発芽した苗ちゃん。木村さんは「毎年これを見ると嬉しくなるんですよ」と、にっこり笑顔でした。
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 ほかにもいろいろと勉強になることを聞けました。次は田植えの時期にお邪魔したいなと思います。
 木村さん、機会を作ってくださってありがとうございました。
by michiyocafe | 2013-04-12 22:44 |
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